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社労士の腕の見せどころ

社労士の腕の見せどころ

早速ですが、、

A:「従業員に残業代をしっかり支給してほしい」
B:「従業員を定められた所定時間のみの勤務にしてほしい」
C:「従業員に有給休暇をたくさん付与してほしい」
D:「従業員に賞与を1円でも多く支給してほしい」

上に挙げたような主張は、従業員と経営者どちらのものでしょうか?
恐らく、従業員のものだと思います。

一方、経営者は次の通りに考えるのではないかと思います。
E:「従業員に残業代を支給せずできるだけ長く働いてほしい」
F:「従業員をお客様の繁閑に応じてフレキシブルに働かせたい」
G:「従業員にできれば有給休暇を取得してほしくない」
H:「従業員に賞与を1円でも払いたくない」

経営者にとっては、人件費は大きな支出のためできるだけかけたくない経費です。
ただ、労働基準法が存在するため経営者の一存でEFGHのような考えを実行することはできません。
このように、経営者には一般的に2つの側面(白・黒と定義)があり、その濃淡は経営者によって異なります。
白:従業員満足思考(上記ABCD)
黒:経営者満足思考(上記EFGH)

上記の定義によると、世の中の経営者は以下の4つに大別可能です。
① 白
② 薄めのグレー
③ 濃いめのグレー
④ 黒

ここで、社労士が力になれるのは②③に該当する経営者に対してです。
濃度は違えど経営者が目指しているグレーの領域に言質を与えることができるのです。

例えばですが、
E:「従業員に残業代を支給せずできるだけ長く働いてほしい」
F:「従業員をお客様の繁閑に応じてフレキシブルに働かせたい」
という状態を理想としている経営者がいるとします。

ただ単純に、
「残業代は支給しません!」
「出勤簿を取り入れず勤怠管理しません!」
などと乱暴な手段を取ると真っ黒の違法のため、未払い賃金を請求されることになります。

そこで社労士が、
【残業代が発生せずフレキシブルに働かせられる給与制度】
を提案したらどうでしょうか?

「そんなのあるわけない!」と突っ込まれそうですが、
固定残業代と変形労働時間制をあわせて導入すれば可能です。
(厳密にいうと残業代は支給していますが、詳細は割愛します)

このような、
一見、「違法だろう」「無理だろう」と従業員から不平不満を言われそうなことを、
法律の専門家として実現させられる仕事が、社労士の個性(腕)が光る仕事のひとつです。

なんでもかんでも経営者の言いなりになるのはどうかと思いますが、
自分なりの正義感をもち、線引きを決めた上で仕事を受けるのが良いかと思います。

そのためにも、多くの知識を得て、凡例から様々な解釈を学ぶことが大事です!

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